甲州道中に遺る「本陣」
日野宿本陣について
日野宿本陣は、嘉永2年(1849)正月十八日の大火によって古くからの主屋は消失してしまいました。現存する建物は、佐藤彦五郎俊正が10年に及ぶ歳月を費やして準備を進め文久3年(1863)4月に上棟し、翌元治元年(1864)12月から住み始めたものです。木造り平屋建(ひらやだて)、切妻造瓦葺(きりづまづくりかわらぶき)屋根、式台附の建物で当初の建坪は約100坪です。
日野宿本陣には、佐藤彦五郎が近藤周助に師事して開いた「佐藤道場」がありました。
ここでは、後の新選組局長となる近藤勇や副長の土方歳三、沖田総司、井上源三郎たちが激しい稽古に励んだのです。長屋門は、大正15年の大火で類焼し、現在はありません。
ここでは、後の新選組局長となる近藤勇や副長の土方歳三、沖田総司、井上源三郎たちが激しい稽古に励んだのです。長屋門は、大正15年の大火で類焼し、現在はありません。
また、明治26年に54軒を焼いた日野大火によって有山家(佐藤彦五郎の四男彦吉の養子先)が消失したため、「上段の間」と続きの一間は有山家に移されています。(有山家は非公開です)
東京都指定史跡『日野宿脇本陣』について
日野宿本陣は、平成22年3月23日に【東京都指定史跡『日野宿脇本陣』】として指定されました。
日野市教育委員会では、都内唯一の本陣建築であることから、市指定有形文化財「日野宿本陣」として指定しておりますが、東京都教育委員会では、長期間脇本陣として営業していたころから、東京都指定史跡「日野宿脇本陣」として指定しております。
- 日野宿本陣現況図