都内に残る唯一の本陣建築 日野市指定有形文化財 日野宿本陣
日野宿本陣公開にあたり(日野市)

日野宿は、決して大きな宿場ではありませんが、多摩川の渡し場を管理するなど甲州道中の重要拠点でありました。そのため幕府の支配はゆるやかで、2人の名主と配下の組頭たちによる農民自治の伝統が長く続きました。
甲州道中に現存する本陣建物は、日野宿本陣を含めて小原宿本陣(神奈川県相模原市)と下花咲宿本陣(山梨県大月市)の三箇所です。とりわけ、日野宿には大きな本陣と脇本陣が長屋門を構えて並び立っており、建物の規模や内容においてははるかにそれらを凌駕する威容を誇っていました。時代の推移を経て、今ではこの本陣建物だけが残されています。
日野宿本陣は、都内に現存する唯一の本陣であり、日野市内でも指折りの貴重な文化遺産です。末永く保存し活用することが、われわれ日野市民に課せられた責務です。日野市民が、新選組はもとより甲州道中や日野宿の歴史をじかに学ぶ場として、また「日野人」のアイデンティティー確立の場として活用したいところです。さらに日野市を訪れる人々にも、近世日野や多摩地域の歴史を学んでいただく場となるよう整備したいと思います。
皆様のさらなるご支援をお願い申し上げます。
その他のご利用案内
お雛様を愛でる会
毎年2月下旬~3月上旬、お雛様を愛でる会を開催しています。
期間中は江戸時代末期から現代までの雛人形、雛飾りや各種吊るし雛などで日野宿本陣全体が華やかに飾られています。
小中高生の入館料について
小中高生が学習活動として観覧する時は、観覧料が免除または減額となる場合があります。
詳しくはふるさと文化財課(新選組のふるさと歴史館)まで、お電話042(583)5100でお問い合わせください。
来館前のご注意について
日野宿本陣は築150年を超える古建築です。古材保護の観点からエアコンがありません。そのため真夏は暑く、真冬は寒くなりますのであらかじめご了承ください。また、建物に段差が多く、バリアフリーに対応していない箇所があります。事前にお電話でご確認ください。
※特に現在は感染症対策として板戸等を開放しているため「室温=気温」とお考えください。
バス等大型車でのご来館
バス等大型車でのご来館をご希望される場合は事前にふるさと文化財課(新選組のふるさと歴史館)まで、お電話042(583)5100でご相談ください。
日野宿本陣の外観
- 冠木門(かぶきもん)
- 日野宿本陣